こちらの記事では(2019年9月18日)に発売された
Shrink ～精神科医ヨワイ～の最新話『7話』のネタバレや感想、考察を
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Shrink ～精神科医ヨワイ～の最新話『7 話』のネタバレ
真美の決意
発達障害の治療をしていた才賀真美の母親からの電話は
彼女が部屋に引きこもってしまったという内容でした。
知らせを聞いて
弱井は直ぐにクリニックを出て才賀の家に向かいました。
才賀の家では真美の母親が、弱井に向かって厳しい口調
昨日は一切部屋から出てこなかった、会社にも行っていない、
まるで責任は弱井にあるとでも言いたげです。
部屋にこもっていた真美は弱井が自宅に来たことに驚いて
どうしようかと悩んでいました。
弱井は母親に真美の状態を説明しますが
母親は娘が発達障害の訳がないといって聞きません。
「あの子にとって何が幸せか、
私が一番わかってるんです！」
その言葉を聞いた弱井は母親に向き直り
幸せや不幸せは当人の主観であって、
真美が苦しいと言えばそれは苦しいのだ、と諭します。
自分の言葉を否定された母親は
更にかさにかかって弱井を責め立てますが、
そこに真美が部屋から出て来ました。
「弱井先生は悪くない・・・私・・・この家を出る。」
自分に出来ること
真美の決心を喜ぶ弱井に、
母親は怒りを真美に向けています。
「なっ・・・許さないわよ！
あなた一人で何が出来るって言うの！？」
真美は自信なさげに言葉を続けます。
「わからない・・・でも、それしかないと思う。」
玄関まで送ってくれた真美に
弱井はアドバイスを送ります。
ASDの人は集中力が高く、何かに夢中になると
食事や睡眠を無視して没頭してしまうことがあるので
特に規則正しい生活を送るように心がけてください、と。
家を出るための荷造りをする真美に、
母親が心配そうに声をかけます。
母親も真美のことを心配してはいるのですが
真美はもう、自分で理由も分からないままに
母親に謝り続ける生活を終わりにしたいのです。
自分だけの生活を始めた真美は仕事を探す上での相談に
弱井の意見を聞くためにクリニックを訪れます。
以前に弱井は、自分には
ルーティンワークが向くと言われたのを覚えていました。
弱井はそういう仕事を取るものよいし
「障害者枠」で働くのも一つの選択だ、と説明します。
自分が役に立つために
発達障害を持っている人は、
診断を受ければ「精神障害者保健福祉手帳」を取得でき
この手帳を持っていれば
企業に障害者雇用枠で採用してもらうことが出来ます。
この「オープン就労」は
障害を考慮した仕事につくことができますし
しっかりした福利厚生のある
大手のホワイト企業で働くことが出来るのがメリットですが
クローズ雇用に比べて収入が低くなりやすいのが欠点です。
真美の場合、離職期間も短く勤務態度も良好なので
障害者雇用専門のエージェントを通せば
優良企業への転職が見つかるのではないかと思われます。
ここで弱井は一つ、厳しい事実を伝えなければなりません。
「日本の精神障害者雇用はまだ過渡期にあります。」
障害者雇用義務の対象に精神障害者が加わったのは
まだ最近で、各企業も対応に追われ
勤め先によっては
十分な配慮ができないところも少なくないのです。
「就職先が必ずしもよい職場とは限らない。
オープンで働くのは一種の賭けです。」
そして弱井は自分からの引っ越し祝いだといって
一冊のノートを渡しました。
毎日30分の時間を取り、
その日にあった嬉しいことつらいことを書き出すこと。
そうすれば自分がどんなことが好きで
どんなことが嫌いなのかが分かり
自分の特性を理解して、得意なことを見つけるのです。
自分に得意なことなどない、と
うつむく真美を弱井は書棚にさそいます。
そこには子供向けの偉人伝が並んでいました。
エジソン、アインシュタイン、ガリレオ、
ベートーヴェン、ゴッホ、・・・
この人たちは皆、
真美と同じ障害を持っていたといわれているのですが
好きなこと、得意なことを活かして
人の役に立つ人生を送ることが出来ました。
何か一つだけでいいので得意なことを見つけてください、
と弱井は真美に告げます。
真美の個性
一人の部屋に帰った真美は、
一人で食事を取り、シャワーを浴びると
弱井にもらったノートを広げて
今日の日付を書き入れました。
ほめられたこと、嫌だったこと、
昔のことも思い出してしまいます。
エクセルの表作成が早くて正確だとほめられたこと
校長に「空気が読めない」といわれたこと
生徒にからかわれたのに意味がわからなかったこと
自分が気付いていなかった悲しかったことに目が潤んできます。
（私はここからまた、自分を知っていくんだ
他の誰とも違う私自身を―）
オープン採用で
エージェントに紹介してもらった企業へ面接にいった真美は
自分が出来ること、難しいと感じることについて聞かれ
ありのままを答えて聞いてもうことにします。
「私は電話の音が苦手です。
ストッキングなど一部の製品を見につけるのも苦手です。
集中力は非常に高いですが、その後とても疲れることがあります。
仕事の説明は一度ではわからないことがあるので、
具体的に指示していただけると助かります。」
違いを特性として受け入れるということ
真美の再就職が決まった報告を受けた看護師の雨宮は
喜んで弱井に報告しました。
発達障害というと何か特別な病気のように聞こえますが、
実際には発達が劣っているのではなく、
脳の機能の多様性という個性だと考えることができます。
病気ではなく、ただ「違う」だけ、
多様な特性を持つ人が活躍できる社会になることが
ダイバーシティを重んじた社会になるということなのです。
ひとつ目の職場では長く続きませんでした。
最後の日、挨拶に来た同僚は
真美を叩いたことは謝らない、といったものの
「でも、本当はもうちょっと・・・もうちょっとうまく
一緒に仕事できる方法があったんじゃないかって
思ったりもするのよ」
新しい職場では総務課に配属、
席に案内されると、電話がありません。
ここでは彼女は電話を取る必要はないのです。
以前に真美と同じ症状の人を雇用したことのあるこの職場では
90分仕事をしたら15分休むといい、といってくれました。
周りの人たちは真美に
エクセルの関数や会議資料の作成について
教えて欲しいと聞きに来ます。
真美が苦手なことは他の人がやるので
真美は得意なことで他の人をたすけてあげる。
「ごめんなさいって謝ってばかりいるより
ありがとうって言い合える職場の方が気持ちがいいじゃない？」
真美の目に浮かんだ涙、
「いいんだ・・・あるがままの私でいいんだ。
それでも人の役に立つことができるんだ・・・」
涙を拭いた真美の顔にはあふれるほどの笑顔。
クリニックでは弱井が椅子に腰掛けて夢を見ていました。
「幸君が苦手なところは私が得意だから大丈夫！
私がダメなところは、幸君、よろしくね。」
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以上がShrink ～精神科医ヨワイ～の最新話『7話』のネタバレでした！
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Shrink ～精神科医ヨワイ～の最新話『7 話』の感想と考察
発達障害に悩む真美はその苦しみに対抗するのをやめ、
自分のなかにある自分らしさとして受け入れることで強さを手に入れました。
できないことをできないこととして認識し
人と違うことを理由にしてこれ以上苦しまないこと、
それを受け入れてくれる人たちの中にいれば
彼女も人の役にたつことができ、幸せになることができるのですね。
精神障害者の雇用は企業社会の問題というよりは
一人ひとりが自分とは違う人に対する心の持ち方で
解決することが出来ることです。
真美の周りで彼女を苦しめていた人々の中にも
彼女と接したことがきっかけになって
そのことに気付いてくれる人がきっといてくれるでしょう。
発達障害の女性の社会復帰というテーマの物語は
今回でハッピーエンドとなりました。
まとめ
ここまでShrink ～精神科医ヨワイ～の最新話『7話』のネタバレや感想、考察をご紹介してきましたが、
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