こちらの記事では(2019年9月18日)に発売された
線は、僕を描くの最新話『13話』のネタバレや感想、考察を
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線は、僕を描くの最新話『13話』のネタバレ
湖山先生が認めない千瑛の牡丹
定例の湖山先生の指導日に珍しく千瑛が、
祖父である湖山先生に教えを乞うていました。
彼は身内であっても、指導は厳しい人物。
そんな湖山先生は、美しい千瑛の描いた牡丹を
良い絵だと思うのだがと言った斎藤に、問いかけます。
「斎藤君はこれが良い絵だと思うのかね?」
逆説的に、
湖山先生は千瑛の牡丹を良い絵だとは思っていないことを表していました。
霜介はなぜこんな状況になっているのかと訝ります。
昨日サークルの会合の後で別れた際の、
どことはなくいつもと違った千瑛の様子が思い出されました。
サークル仲間には、霜介のせいだと言われても、
思い当たる節の無かった彼ですが、
今になって本当に自分のせいではないか思えてきました。
左腕をあごに置く仕草で、湖山先生は静かに絵を見つめ続けています。
『この絵の何がそんなに良くないと言っているんだろう?』
斎藤の描く完成された”美”
何か思いついたようで湖山先生は
「ふむ」
と一言。
今度は、霜介の兄弟子・斎藤に描いてみろと言いました。
一方、もう一人の兄弟子である西濱は霜介にそっと声をかけて、
みなにお茶をいれるために席を外します。
逸れた気を斎藤の様子に戻すと、
今、斎藤に描かせるということは、
千瑛に手本をみせたいのだろうと霜介は考えます。
『よく見ていれば僕にも何かわかるかもしれない』
そう思いつつ千瑛の横に立つと、
彼女はぐっと何かを、
…もしかすると涙を堪えてるような雰囲気で立っていました。
ちゃぽん…と筆を水につける音がします。
斎藤が描き始めました。
その筆は氷の上をすべるがごとく、そして手数は少なく、
『無駄なく狂いの無い調墨』
それは薄い部分と濃い部分の差が大きく、花が光っているかのようです。
『技術というよりは魔術に近い』
と霜介は思いました。
斎藤のそれは、完成された”美”だと。
しかし、描かれた大輪の美しい牡丹の絵を見ても、
湖山先生は首を横に振るのです。
それは否定の意味…。
斎藤も動揺を隠せず、
自分の描いた牡丹をただみつめるしかありません。
これでも良い絵ではないと言うのかと、霜介は考え込みます。
そんな指導室の重い空気を、破る者が現れました。
沈黙を破る西濱
「お待たせしました~!!」
西濱がお茶をいれて戻って、明るく笑いながらお茶を配り始めます。
「美味しいお茶だね」
と湖山先生に言われると、
西濱の想い人である女性から持たされたものだと嬉しそう。
斎藤はお茶には手を付けず考え込み、
千瑛もまた泣きそうな様子で黙っています。
霜介は考えます。
『水墨の目指すものが美しさなら
あれこそが美しさなのではないだろうか』
と。
「さて、」
と湖山先生がそろそろ休憩は終わろうと言います。
そして、今度は、西濱に描くようにと指示。
指名された西濱ですが、
まだ憧れの女性・茜の思い出して浮ついていて、
先生の言葉を聞き逃していました。
もう一度名前を呼ばれてやっと気が付いた西濱は、
おちついた顔つきに変わります。
千瑛の使った筆を借りるよと言われて、ニコリとする西濱。
我に返った斎藤は、これから描く兄弟子のために、
新しい半紙を西濱の前に準備します。
ありがとうと言った西濱は、ふと霜介に気づきました。
「そっか。青山君の前で描くのは初めてだっけ。」
と弟弟子たち全員に声をかける西濱。
そうか、と笑いながら独り言ちる西濱をみつめて、
霜介もその事実に改めて気づきます。
ちゃぽん、と西濱が握る筆から水音がします。
フッ…。
西濱の雰囲気がまた少し変わりました。
それを見ながら、
弟子・西濱がどんな絵を、どんな筆さばきをするのかと霜介は思います。
それは突然始まりました……。
初めて見る西濱の筆さばき
ドンとした音を感じるほどに力強い筆致で、全身を使った西濱が、
強く、早く、千瑛よりも早い筆さばきで、
美しい牡丹の花を形成してきます。
そこに描かれるのは”美”ではないと霜介は感じます。
『もっと強大な』何か…。
強く惹かれ、感動し、この絵に何があるのかと、
”何”を描こうとしているのか、
霜介は西濱の絵を凝視します。
『湖山先生。水墨とは何ですか?』
心の中で、霜介はその答えを求めていました……。
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以上が線は、僕を描くの最新話『13話』のネタバレでした!
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線は、僕を描くの最新話『13話』の感想と考察
初めて見せる兄弟子・西濱の水墨画…。
いつも明るく、茜を想ってはニヤニヤしている西濱ですが、
湖山先生が安心して弟子の前で描かせることのできる実力派なのが、
明かされた形です!
が、まだ彼の絵は次週に見送られてしまいました(涙)!
しかし、霜介の口から語られ、画面からも感じるのは、何より力強さで。
美ではない、何か。
霜介はずっと思っていた水墨画とは『何か』の答えはは美ではないらしい…。
そして、そんな理屈よりも、
今彼の目の前には、
確かに心惹かれる世界が拡がろうとしているのです!
これは読者も楽しみでなりません!!
さて、千瑛ともう一人の兄弟子・斎藤も、
”美”の絵を描く人物ですが、彼らもまた西濱から何を学ぶのか。
飄々とした湖山先生が、どのように指導していくのか。
ここまでは序章ともいうべき、この作品…。
つい先日、待望の1巻が出たばかりです。
これから読み始めるにも丁度良いタイミングなので、
ぜひ追いかけていきたいです!!
まとめ
ここまで線は、僕を描くの最新話『13話』のネタバレや感想、考察をご紹介してきましたが、
いかがだったでしょうか?
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