こちらの記事では(2019年9月5日)に発売された

まくむすびの最新話『20話』のネタバレや感想、考察

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まくむすびの最新話『20話』のネタバレ

勿体ないねぇ

むすびはトイレの個室の静寂の中で一人、

先ほどの星見高校の講評を思い出していました。

 

膝に置かれた両手は、ぎゅっと握られて、

想いの深さを表しているかのようです…。

 

講評で演出家・班目は、他校を酷評していました。

 

星見高校も追って知るべし…と覚悟を決めつつも、

緊張が昂まるのを感じずにはいられません。

 

彼はまず、演出に言及しました。

 

演出…舞台の色々なことを決める人。

 

星見ではママ先輩が担当して居またが、彼女は現在席を外しています。

 

それを知った班目は伝えてくれて言い、

単刀直入に「お前、アホだろ」と一言。

 

「耳障りなアラーム、なぜ入れた」

 

その問いにむすびが立ちあがり

「その方が面白くなると思って!」

とみんなで決めたことを代弁しました。

 

が、班目は「?ずいぶん独りよがり表現だな」

と評します。

 

むすびの顔は、みるみる赤くなり、言葉を失っていきます。

 

「あの一瞬で覚めちまった客もいただろう」

班目はむすびをまっすぐに見つめて言いました。

 

「せっかく世界に浸っていたのにな」

…むすびの中で、大きくドクンと騒ぐ何かがあります…。

 

周りに促されるも、

むすびは座ることも出来ずに班目の次の言葉を待っていました。

 

「ほんと、勿体ないねえ」と彼は言うのです。

 

他の方法があったはずだと。

 

もっと世界に浸らせることだ出来たら、

より一体感のある舞台になっただろうと…。

 

…むすびはずっと、動悸が止まりません。

 

襟元をぎゅっと握り、汗を流す彼女の表情は、

怒りや悲しみのそれではなく、

何かを期待しているような言い知れぬ表情でした。

 

「あんなん比じゃないくらい、気持ちいい一体感にな」

…そんな評価にも関わらず、星見高校演劇部には、次がありません

 

廃部の危機に瀕して、むすびはまだ思うのです。

(もっと創りたいって思っちゃうなんて)

 

織姫や観劇者の感想

いつまでもトイレにこもるわけにもいかず、

むすびは皆の待つホワイエへと向かいます。

 

そこではまだたくさんの参加者が、

それぞれの怒りや悲しみ、悔しさ、

意気込みを吐き出していました。

 

むすびは改めて、

自分たちには”次がない”ことを思い知らされるのでした…。

 

落ち込みむすびに、

「ねえ、佐倉さん」と声をかける者が居ます。

 

それは青葉高校の織姫役の少女。

 

なぜ自分の名前を知っているのかと焦るむすびに彼女は

「アーケードで聞いたよ。それに凄いこと言ってたから面白い人だと思って。」

 

『脚本を書きたいです』と語っていた数時間前の自分を思い出して、

恥じ入りたくむすびに、

「私は萩月雫。」と自己紹介し、

むすびと話してみたかったから嬉しいと彼女は言うのです。

 

むすびは、

舞台上の美少女が自分に話しかけている状況が不思議で、

ドキドキしながら、雫の舞台が好きだったと伝えました。

 

雫もまた言うのです。

 

「私も好き。あなたのお話。」

 

だからここにいるのと、

雫が視線を送った先には大きなホワイトボードがありました。

 

そこには星見高校へのメッセージが自由に書かれていて、

ほとんどと言っていいほど、

好意的なもので埋められています。

 

『好きです』、『余韻が美しい』、『鳥肌が止まりません』………。

 

長く、短く、たくさんの言葉が星見高校の舞台を認めている内容でした。

 

その感想ボードの前で、

しばし無言でみつめていたむすびは、

創って良かったと今にも涙が出そうなほどの想いに囚われます。

 

雫は、講評のことを持ち出します。

 

厳しく、否定されたような気持ち。

 

表現に勝ち負けはない。

 

けれど班目の言ったことは正しく、

それに気づけないまま舞台に立ったことが

悔しいのだと雫は言います。

 

「これで終わりなんて悔しいよ」

 

そう、ボードに手を置いてうずくまるむすび…。

 

次はもっとすげぇの創るぞ

 そんな彼女の背後から、ジャス子が突然、肩を抱いてきた。

そして、

「だったら次はもっとすげぇの創るぞ」

そう告げたのです。

 

彼女の言葉の意味が解らず戸惑うむすびに、

仲間たちが少し遠くから、声をかけてきました。

 

「みてみて、立川先生来てたんだって!

「新しい顧問らしいッスよ」

 

最後に、ママ先輩が無言でコクンと頷いたことで、

”次”が生まれたことを理解したむすびは、

その場にへたり込んでしまいました。

 

心配する仲間にむすびは鼻水と涙と共に言います。

「嬉しくて」

その顔は笑っていました……

 

星見高校演劇部で何かがあったらしいことや、

それが解決したのを感じつつ、

雫は微笑んでホワイトボードに一言残して黙って去っていきました。

 

『またね。次は地区大会で』

 

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以上がまくむすびの最新話『20話』のネタバレでした!

 

ここまで読んでいただければ、ある程度の内容はわかったかと思いますが、

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まくむすびの最新話『20話』の感想と考察

班目からの講評がされていて、良かった、良かったです!

 

前回の自分の予想の一つが外れて、

星見高校が後回しのスタイルで、今回やっと講評がされていました。

 

班目の言葉は相変わらず歯に衣着せぬ物ながら、

その分、このイベントの中では唯一良い評価を下していたのです。

 

『もっとよくできた』、『勿体ない』。

 

…それは裏を返せば期待が出来るという事でしょう!

 

その前の他校への酷評を思うと、こんな誉め言葉はありません。

 

そして『独りよがり』な表現を恥じて、

次に生かしたいという思いに取り付かれたむすび……。

 

どんどん、演劇の世界に引き込まれています。

 

次がないと思った演劇部も、

立川先生の登場で存続が決定し、

雫の言葉通り「次は地区大会」で活躍できることでしょう!

 

問題はまだまだありますが、とりあえず、大団円で終わった今回。

 

さて、次からは地区大会に向けて、

どんな舞台を作っていくのか楽しみです!

 

まとめ

ここまでまくむすびの最新話『20話』のネタバレや感想、考察をご紹介してきましたが、

いかがだったでしょうか?

 

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