こちらの記事では(2019年9月19日)に発売された

まくむすびの最新話『22話』のネタバレや感想、考察

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まくむすびの最新話『22話』のネタバレ

マジもんの…バカ

職員室ではパラパラと教師たちが帰宅していく時間となりました。

 

年配の教師・田中は飲みに行きたい気分のようですが、

今日は誘いに乗ってくる同僚は誰もいません。

 

新任の立川を誘おうかと彼の席を見ると、離籍中…。

 

彼は演劇部の顧問になってから忙しそうで、

なんだか寂しくなりそうだと思う田中でした。

 

その立川は、

演劇部の用具置き場になっている教室を、

片付けるようにと部員に言い渡していたので、

様子を見に足を運ぼうとしていました。

 

部屋の中をのぞいてみると、

なぜか当初よりも散らかっているような……。

 

それは、一部の生徒がはしゃいで荷物に突っ込んだことで、

このような状態になっしまったのです。

 

2年生のジャス子が謝りながらも立川に手伝いを促し従いますが、

なんとなく気まずい立川は、

その部員たちに怪我はないかと尋ねました。

 

彼女から大丈夫だと聞いて、

「そうか」

と言う立川を、もの言いたげにジャス子が見上げています。

 

なんでもないですと返すジャス子ですが、

立川には、そんな態度を取られる覚えがあまりにも強くありました。

 

彼は顧問になる前、

この演劇部の部員と初めて話した時に、

『演劇なんて』とその活動をこき下ろしたのです。

 

今は、なんであんなこと言ってしまったのかと後悔しています。

 

そんな彼とジャス子が二人だけで片付けをすすめますが、

立川は気まずくて仕方ありません。

 

「先生って昔何部だったんですか」

と突然ジャス子が話題を振ってきました。

 

急な質問に立川がたじろぎますが、

ジャス子は悪びれもせず、

立川が気まずそうだったからと歯に衣着せぬ物言いで返しました。

 

片付けの作業を続けながらも

「………美術部だ」

と嫌々と言った風情で答える立川。

 

その後ろで

「ブッ」

とジャス子が笑った気配がします。

 

意を決して、他に何か聞きたいことはないか、

と立川はあえて自分から問いかけました。

 

それはあの日、

彼女たちを蔑んだ自分への非難を促すつもりもあったのでしょう。

 

ニヤリとしながらジャス子が言います。

「聞いて欲しかったんスか?」

と彼が顧問になった理由を質問して欲しかったのんかと言うのです。

 

違うと否定しようとする立川にジャス子は

「まあ確かに、

あれだけうちらをボロくそに言ってた先生が、

自ら顧問になってくれたのは不思議でしたが」

とジャス子。

それでも彼女にとっては、

演劇が続けれることが嬉しく、誰が顧問だろうが構わないのです。

 

「感謝すらしている」

ジャス子はそう告げるのでした。

 

立川は彼女の事を『マジもんのバカ』だと感じ呆れます。

 

彼はあの時、彼女たちに言った言葉を想いだしていました。

 

『そんなことしてて何になる』

 

『もっと別にすることがあるだろう』

 

……それとシンクロするように、

学ラン姿のまだ若い自分が、

たくさんの画材をゴミ袋に詰めて捨てた日を思い出していました……。

 

そして改めて思います。

 

(バカだ。すっげえバカだ)

 

立川は言い知れぬ苛立ちを感じ続けていました。

 

舞台を降りても危険はあるよ

そのころ部室では、怯える一年生と、

手と足をロープで身動きできない状態にされて横たわる

二年生のボーズの姿がありました。

 

ママ先輩によるキツイお説教が繰り広げられていたのです。

 

危険は舞台上だけではなく、片づけでも、

一歩間違えればクギが刺さるような大事故も起きかねない、と。

 

「わかりましたか!」

というママ先輩に、震えながら一年生3人が

「はい…」と答えると、

彼女は満足したように鼻から息を吐き出しました。

 

そうして一段落したその時、

用具の片付けを終えた立川と、

大きくまかれている紙を手にしたジャス子が登場。

 

用具室があれほどまでに沢山の物であふれていたのに、

二人きりで片づけ終わったと知ると、皆驚きます。

 

「立川先生の手際がめっちゃ良くて」

とジャス子が褒めますが、

立川は普段から先輩教師にこき使われ慣れていたため、

自然とそうなってしまった自分に微妙な面持ちです。

 

むすびはジャス子が手にしている紙に気づいて、

もしかしてと問いかけます。

 

それは先日の演劇発表会・あおはるマルシェの感想ボードに貼られていた、

彼女たちの演劇に対する感想が書かれていたものでした。

 

うらやましいほどに

そわそわと、中身がみたいむすびは落ち着かず、顔も紅潮しています。

 

会場ではゆっくり見れなかったため、

他のみんなもワイワイと紙の前で嬉しそうにしていました。

 

しかし立川は彼女たちを

(賞をとったわけでもないのに、よく本気ではしゃげるな)

と冷めた目で眺めます。

 

と、むすびの様子が変わったことに彼は気づきました。

 

彼女の側にいたボーズも

「どうしたの、むすび、大丈夫?」

と気遣います。

 

立川が感想ボードに目をやると、褒め称える好意的な感想の横に、

割と大きめに一言『つまらん』の文字が見えるではありませんか。

 

「んなもん気にするな」

と立川はむすびに言います。

 

「表現物をどう感じるかなんて人それぞれ」

マイナスの言葉は目立ち、心にも刺さるものですが、

逆にプラスの言葉をくれる人もいるのです。

 

「お前はこんな言葉をうのみにしてやめんのか。

創ることを」

と立川はむすびに問いかけます。

 

言葉の重みを知らない人間の言葉に惑わされるな。

 

……立川は、自分の放った今の言葉、

そして彼女たちに投げてしまった酷い言葉の意味が重なり、

苛立っていた理由にも合点がいきました。

 

ズキンズキンと痛む心を抱えながら

(そうか。俺はあの時、羨ましかったんだ)

そう気づいた立川。

 

むすびはそれまでの不安顔をキリっと変えて

「やめません。絶対!」

と彼に言います。

 

この感想”たち”に救われたからこそ、無視はしない。

全てを背負って次につなげると。

 

立川は思うのです、…羨ましいと…。

 

(ああこいつも)

「バカなんだな…」

とバカという部分だけが声になってしまいました。

 

その物言いと、

自分が出来なかったことを成そうとするむすび達に思いを馳せて

涙目になっている立川を、

ジャス子はキモいと評します。

 

…これから、彼と彼女たちの部活動が始まります!

 

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以上がまくむすびの最新話『22話』のネタバレでした!

 

ここまで読んでいただければ、ある程度の内容はわかったかと思いますが、

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まくむすびの最新話『22話』の感想と考察

今回は、珍しく…いえ、初めてってくらいの立川先生のターンでした。

 

彼もまたかつては”創る人”だったのが、回想シーンからも分かりました。

 

美術部員だった彼が捨てたのは、描くという道だったのでしょう。

 

恐らくは誰かの言葉によって傷つき、折れてしまったらしく……。

 

その悔しさから無意識に、演劇部員に対して、

彼にあんなひどいことを言わせてしまったようです。

 

でも、ある意味、その後ろめたさがあったればこそ、

顧問に名乗りを上げてくれたともいえるので、

縁とは不思議なものです。

 

演劇と美術、道は違えど創るものであることは同じ。

 

挫折したからこそ理解できる顧問がついてくれて、

むすび達にもいい影響がありそうです!

 

まだ次の活動には何も触れていませんが、

早くまたおもしろい演劇を見せてくれるのが待ち遠しいです♪

 

まとめ

ここまでまくむすびの最新話『22話』のネタバレや感想、考察をご紹介してきましたが、

いかがだったでしょうか?

 

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