こちらの記事では(2019年9月2日)に発売された

バジーノイズの最新話『43話』のネタバレや感想、考察

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バジーノイズの最新話『43話』のネタバレ

清澄のルーチンは

ポリポリと頭をかきながら、

岬が半裸でベッドから身を起こします。

 

沖はベッドの裾の方で身支度を終えつつありましたが、

その気配に気づいて振り向きながら岬に声をかけました。

「おう、起きたか」

 

岬がスマホで時間を確認すると、

デジタル表示は13:27を示しています。

 

岬はベッドの中にとどまったままで、

「清澄は?」

「ブースこもったままや」

その言葉に少し驚いた岬は、

あれから清澄がぶっ通しで作業していたのかと

沖に尋ねました。

 

こともなげにそれを沖はうけがい、

岬はさらに清澄のルーチンについて質問を。

「彼、いつも何時に寝てんの?」

 

24時間サイクルではないだろ、と言いながら、

トイレとご飯以外はブースにこもりっきりだと岬に教えました。・

 

清澄のヘビーなサイクルを気にしていない沖は

サングラスをかけながら、岬にこういうのでした。

「お前の曲やぞ岬。次のツアーでお披露目や」

 

でしなに沖は念を入れて岬に、

合いカギは誰にも見られないようにポストへ、と言い残して

仕事へと出ていきます。

 

それを見送った後で岬は着替えてコーヒーを淹れ、

そっと清澄のブースになっている部屋へ。

 

その音を探して

「おつかれー・・・」

そっと部屋に入ると真っ暗な中で

パソコンだけが青白く光り、

ぼうっとその前に座る何かに取り憑かれたような

清澄のクマが目立つ顔を浮かばせています。

 

ヘッドフォンから漏れ出る音を聞きとめて、

岬はこう言いました。

「めっちゃいいじゃん」

 

少し休んだら、と言いながらコーヒーを

傍らの机にそっと置きますが、

清澄は返事もしません。

 

「シカトですか?」

「ここ何やろう」

岬の問いには答えずに一心に音を追っていた清澄は、

逆に岬に問いかけます。

 

訝しがる岬に、ここのこの音、と説明する清澄。

 

ああ、と岬はやっと理解して少し聞き入り、

「別にこれでいいじゃん。スムーズな流れだし」

「スムーズすぎる」

普通はそうかもしれないが、本当にこれでいいのか、

追い詰めるように清澄は畳みかけます。

「アタマ、大丈夫?」

のキツイ一言も耳に入らないかのように、

なおもキーボードをいじりながら音を探求する清澄。

 

「アタマん中で鳴ってるこの音はなんや・・・」

違う、これも違う、と探っていきながら

あるキーを指で押した瞬間。

「あ」

ステレオから漏れた音に声をあげたのは岬です。

 

清澄も呆然とした様子ながら、顔に生気を取り戻しました。

「・・・これや」

 

利用される深海魚だ

岬はフッと笑いを浮かべて少し清澄から離れ、

部屋の隅に腰を下ろしました。

(答えを聴いてみると、これしかないほどシンプル。でもみんなそれが作れないでいるー)

 

そして以前の沖と清澄のやり取りを

岬は思い出していました。

 

音楽に正解はないけど最適解はある、と

納得がいかない様子の清澄に言った沖。

(違うよ沖さんー、こいつが追っているのは新しい解だ)

「うざすぎだろ、マジでむかつく・・・・」

思わず岬が漏らした一言ですが、

言葉に反して顔は嬉しそうです。

 

ひたすら純粋に音楽を愛し、妥協をしない清澄の姿が

岬に響いていて喜ばせるからです。

「・・・私もさ、最初からソロだったわけじゃないよ」

そうつぶやいた岬の言葉に清澄が注意を向けました。

 

一人でやってみたら受けた、それなのにバンドは

1歩抜きんでた自分に追いつこうとはせずに、

自分を外すという簡単な道を選んでしまったこと。

 

清澄の肩にもたれかかってなおも続けます。

「清澄ならわかるでしょ。自分の時間やスキルを、他人のために使うのは無駄」

 

そして今見つけた音楽は岬のためではなく、

自分のために作れと言います。

「一人で自由に・・・」

 

しかしここまで聞いた清澄の反応は意外なものでした。

「オレはお前に見つけてもらった時、一緒にステージに立った時、」

「EPができた時の気持ちにもう嘘はつけんから」

ゆっくりと紡ぎながらもまっすぐで、

揺るぎない強さに支えられた言葉でした。

 

そして岬に向かってこう言います。

「オレがアジュールに帰った時には、お前が叩いてな」

 

驚く岬の頭には一瞬、ボードに並べられて書かれた

清澄と自分の名前が浮かびますが、

それを振り切ってしまいました。

 

「ばかばかしい。結局そうか」

心底バカにしたような口調で清澄から身を離す岬。

 

部屋から出ていきながら、岬の姿を目で追う清澄に

こう捨て台詞を残していったのです。

「あんたの末路は沖さんの、金の卵を生み出す養殖深海魚」

沖に与えられたブースに昼夜も知らず作業に明け暮れ、

ひたすら音を追い続ける清澄は

その純粋な気持ちを沖に利用されていることを

揶揄するかのような言葉でした。

「せいぜいお大事に」

 

パタン・・・

 

ドアが閉まって岬が出ていき、しばらくして沖が。

 

半睡状態の清澄を容赦なく起こす沖、

「起きろ、寝てる暇ないで。また一件依頼や」

黒く大きく清澄にのしかかる沖の影ー・・・。

 

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以上がバジーノイズの最新話『43話』のネタバレでした!

 

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バジーノイズの最新話『43話』の感想と考察

バジーノイズの最新話43話は、

音を求めての巻でした。

 

まっすぐにキラキラと音を追う清澄が、

岬のいうようにブロイラーのごとく

生気をうしなっている痛々しさが目立ちましたね。

 

これほどまでに自分を追い詰めている清澄、

岬が惚れている才能ではありますが

沖の思惑のせいで違った方向に動かされている感が。

 

ただ、清澄の願いが透き通って、

岬と一緒にやりたいということなのが救われます。

 

しかしまた沖の仕事波状攻撃、

人間らしい生活ではない清澄がゆらぐ日も

ありそうな予見のラストでした。

 

これは次回も目が離せませんよ!

 

まとめ

ここまでバジーノイズの最新話『43話』のネタバレや感想、考察をご紹介してきましたが、

いかがだったでしょうか?

 

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